無在庫販売とはどのようなものか聞いたことがありますか?
私はBUYMAで販売をしていますが、ほとんどの商品は無在庫販売です。
一般的に、街の普通のお店には商品が沢山あって、お客様はその中から選んで商品を買いますよね。
しかし、無在庫販売の場合はお店に商品がないので、取り寄せ専門店のような感じになります。
つまり、手元にない状態で商品を出品し、注文が入ったら商品を仕入れるというやり方です。
そんなことをして良いのでしょうか?
それははもちろん、「良い」のです。
無在庫販売であっても法的には売買契約で、何の問題もありません。
そしてメリットが色々あります。
今回は無在庫販売についての疑問をクリアにしていきます!
この記事の目次
無在庫販売の方法
無在庫販売の方法は、特に難しくはありません。
- 出品する
- 注文が入ったら仕入れをする
- 商品をお客様に届ける
これだけです!
ただ、前提としてネット販売にはなると思います。
なにしろ手元に商品がないので、実店舗があっても意味がほとんどありません。
ネットでは、商品が実際になくても画像で見せることができます。
以下でもう少し詳しく、出品と仕入れについてお話していきますね。
無在庫販売の出品に絶対必要なこと
無在庫販売では、まずはネット上に出品をします。
この時必要なことは2点。
- 商品のスペックや魅力を細かく伝えるような商品説明
- 色々な角度からの商品画像
実店舗なら商品を手に取ったり身に着けたりすることで魅力を感じ取ってもらえるのですが、それがない分を補う必要があります。
商品スペックは調べれば何とかなりそうですが、商品画像ってどうやって?と思いますよね。
そこは難しいのですが、店員さんからもらったり、画像の使用許可をとったり……という感じです。
日本以外の国では店内での商品の撮影が可能な場合もあるので、そのような国の人と契約して撮影と買い付けをお願いしたりすることもできます。
そういう国に自分が住んでいたり、旅行に行ったりということがあるなら、自分で撮影することもできますよね。
絶対売れる!という確信が持てる商品であればひとつだけ購入し、実物画像を撮影するという王道の方法もあります。
ちなみに商品画像をより魅力的に見せるために画像編集をするなら、Canvaがおススメです!
無在庫販売の仕入れの苦労2点とその対策
次に仕入れに関してですが……
基本的には仕入先から購入し、送ってもらうというだけなので有在庫を扱う時と流れは一緒です。
しかし、無在庫販売特有の苦労がある時があります。
それは、出品時と仕入先の状況が変わることがあるからです。
具体的には以下の2点です。
- 仕入先に商品の在庫がない時がある
- 仕入れ金額が上がることがある
仕入先に商品の在庫がない
とりあえず、ありとあらゆる方法を使って全世界から在庫を探します!
ネットで、電話で、店舗で……。
ネットはVPNも使います。
VPNについてはこちらでも解説しています。
それでもどうしてもなかった時は、キャンセルにするしかありません(T_T)
そうならないように、在庫のなさそうな商品は出品を取り下げるという普段のメンテナンスが大切です。
仕入れ金額が上がる
また、商品は見つかったけど、仕入れられる金額が上がってしまった、ということもよくあります。
原因としては、円安が進んだ、高いショップにしか在庫がなかった、買付スタッフや転送会社に依頼する必要が出てきて手数料がかかった、などが挙げられます。
これも普段からの金額調整のメンテナンスがものを言います。
古い商品は型落ちなのだから、安く仕入れられるのではないか?などとと単純に考えてはいけません。
そういう場合もありますが、古いものは市場に出回る数も減っているので、入手しにくい状況とも言えます。
その中で仕入れ金額が上がる可能性は大いにあります。
どうしても金額が上がってしまった時はお客様との相談です。
以上、なんとか無事に商品を確保し、それをお客様にお届けできたら販売の全ては完了です。
この部分は無在庫でも有在庫でも一緒で、きっちり検品・梱包して配送の手配をするだけです。
梱包でお客様の満足度はかなり変わってきますので、ここで粗相のないようにすることもポイントですね。
無在庫販売のメリット2つ
仕入れ → 出品 → 販売 が有在庫販売
出品 → 仕入れ → 販売 が無在庫販売
要は順番が違うだけですね。
むしろ、先ほどの説明ではちょっと面倒なことの方が多いように感じたかもしれません。
でも、もちろん無在庫販売にもメリットがあります。
それは
- 資金が少なくても始められる
- 在庫を抱えなくてすむ
大きく言ってこの2点です!
無在庫販売のメリット①資金について
まず、資金について。
普通のお店に商品がたくさんあるということは、それだけたくさんの商品を仕入れているということです。
つまり、その分仕入れ代がかかります。
また、商品を並べたり保管したりするためには店舗や倉庫を持つことになります。
これを借りるとなると、その分の資金も必要です。
さらには一人では手が足りず、アルバイトを雇うということになれば……?
という具合に、かなりの初期費用が必要になるだろうな、ということが想像できますよね。
ところが、ネットで無在庫販売をした場合は、これらがほとんどかからないことになります。
- 仕入れ代は注文が入った分だけ
- 店舗がないので家賃もなし
- スタッフはリモートで業務委託になるので、社員やアルバイトほどの人件費にはならない
資金面でかなり低リスクなのです。
もし何も売れなかったとしても入って来るお金がないだけで、出ていくお金もない(または業務委託の分だけ)ということになります。
無在庫販売のメリット②在庫について
次に、在庫に関するメリットです。
リサーチをして売れるはずだと思っても、売れないことはよくあります(^^;
大量の不良在庫を抱えてしまったら、儲かるどころか赤字になる可能性すらありますよね。
そして、在庫を保管するには場所と適切な保管方法が必要となります。
場所……さっきの資金の話に戻りますが、在庫は存在しているだけでお金がかかるのです。
しかし、これらの心配が無在庫販売になると、全てなくなります。
出品もいつも自由です。
いっぺんに出品をたくさん取り下げても、逆に増やしても、現実の在庫には何の変動もありません。
だからちょっと攻めた出品ができます!
こんなの誰が着るのかな?みたいなド派手でお高い商品が、ポンと売れるかもしれないのが面白いところです。
取り扱う商品の可能性が広がりますし、お店の方針転換も柔軟にできますよね。
ということで、無在庫販売は面倒なところもあるけれど、個人が少ない資金で始めるにはやりやすいと言えます。
普通は事業をはじめるのに資金ナシなんてありえませんが、限りなくゼロに近いところからの一発逆転を狙えるのが無在庫販売の最大のメリットです。
無在庫販売のデメリット2つ
改めて、デメリットの方もまとめておきますね
- 在庫が確保できないことがある
- 商品がお客様の手元に届くまでに時間がかかる
無在庫販売のデメリット①在庫問題
在庫が確保できないことがあるのは先ほどお話しした通りで、これが一番のデメリットではないかと思います。
私ももちろん商品説明のあらゆるところに「在庫確認の問い合わせを必ずしてください」と書いてはいます。
確認して在庫がなかったらそれを伝えられますし、注文が入らなければ何の問題もないですからね。
けれども、お客様はけっこう見てくれません。
見ていても、なかったらキャンセルになるだけだし良いや、と思っているのかもしれません。
どちらにしても、商品説明を読んだり、誰かとやり取りをしたりするのが面倒なタイプのお客様なのだと思います。
商品単価が安いものほどこの現象は起こりやすいと言えます。
無在庫販売のデメリット②配送にかかる時間問題
また、商品がお客様の手元に届くまでに時間がかかることもデメリットです。
欲しい!と思った時からなるべく時間がかからずに手元に届く方が嬉しいものですよね。
でも、無在庫なのですから手元からすぐに発送するということができません。
予定していた仕入先に商品がなくて、そこから探すこともよくあります。
他にも、特に海外から仕入れるとなると……
- 場所・発送方法によるが、品物が届くのに3日~最大1か月くらいかかる
- 輸送中に品物が紛失(発見まで数週間から数カ月は覚悟した方が良い)
- 運んでいる飛行機が遅延
- 届いたら日本人が納得しないような小傷等がある場合がある(返品→再注文)
海外の人は商品が届くまでの日数とか品質とか、そこまで気にしないんでしょうね💦
でも日本人のお客様相手だと、そういうわけにもいかないのがツライところです。
無在庫販売の2つのデメリットへの対策
無在庫販売のデメリットに対しての対策はいくつかありますが、結局、お客様に対して誠実な対応をする。
これに尽きると思います。
商品の品切れや運送関係の遅延、届いた商品の不備などは、どんなに対策してもしきれない不可抗力の部分が大きいものです。
しかし、お客様にはそんなこと関係ありません
怒りを爆発させる人、キャンセルしたいと言ってくる人、不満の評価をつける人……。
ここでつい、必要以上に落ち込んだり悲しくなったりと感情的になってしまうものですが、考えてみれば関わる人全員に理解してもらえるなんてことはないのです。
とりあえず冷静になるのが大事です。
そして粛々とトラブル解決に向けた情報収集などをしていきますが、対策としては
- 受注の際のお礼とともに、買い付けや発送にかかる日数・報告タイミングなど、これからどう進めていくかを伝えておくこと
- その際に起こりうるトラブルに関しては前もってどこかに書いておき、目を通してもらうようにすること
- トラブルが起きたら正直に起きていることを伝え(あまりに問題が複雑な場合は簡潔に)、これからの予定や進捗状況などを細かく報告していくこと
これしかありません!
自分が悪くないことについてはやたらと謝りすぎずに、でも丁寧に、真摯に対応しましょう。
無在庫販売ができるプラットフォームとは?
メリットとデメリットとある無在庫販売ですが、現時点で資金のない人にとっては大きな可能性のあるやり方です。
では、ここで無在庫販売ができるプラットフォームをチェックすると……?
結論、既存のプラットフォームで無在庫販売がはっきりと認められているのはBUYMAだけです
BUYMAはパーソナルショッパー(バイヤー)が、お客様の代わりに世界中から商品を探してくる!ということを前提としているので、お客様の注文を受けてから探すお買い物代行のような側面を持っているからだと思います。
他のプラットフォームでは無在庫販売は基本的に禁止されています。
一部、例えばeBayではドロップシッピング(メーカーや卸業者からの直送)が認められているということはありますが、広い意味で無在庫販売を全て認めているわけではありません。
規約で禁止されているのにこっそり無在庫販売をして、ペナルティやアカウント停止を毎日恐れながら運営するなんて寿命が縮まりそうでイヤです(^^;
ということは、様々なところから仕入れて幅広く無在庫販売をしたいと思うなら
- BUYMAでアカウントを作る
- 自分でECサイトを立ち上げて自分のルールでショップ運営をする
という2択になりますね。
BUYMAでは集客が自動の分、売れたときに手数料がかかります(基本的に売上の7.7%)。
BUYMAのアカウントの作り方はこちらで解説しています。
一方、自前のサイトを作る場合は毎回の手数料はありませんが、集客もサイト運営も自前です。
もちろん大変ではあるでしょうけれど、キャンセル率が!評価が!と気にしすぎずに自分のルールで運営できる自前のサイトも夢がありますよね^^
まとめ
無在庫販売と有在庫販売の方法の違いは、仕入れと出品の順番の違いです。
そして無在庫販売は初期費用がほとんどかからないため、可能性の広がる方法です。
PCさえあれば、店舗も倉庫もなくて大丈夫。
今手元に資金が少ない人でも取り組みやすいのが魅力です。
デメリットもありますが、そこは工夫次第で乗り切ることができるはず!
ただし、許されているプラットフォームはBUYMAだけなので注意が必要です。
アマゾンやメルカリなどで無在庫販売しようとするのはダメですよー