暗号資産デビューは取引所選びから!失敗しない基礎知識&重要ポイント

暗号資産に興味を持ったものの、取引所の選び方が分からずに立ち止まってしまう人は少なくありません。

適当に選んでも大丈夫でしょ? と思ったら要注意。

取引所選びを間違えると、思わぬ手数料で損をしたり、資産を守れなかったりすることも!

では何を見て決めるべきなのか……

けっこう色々と見たほうが良いポイントがあります。

というわけで今回は、暗号資産取引所の基礎知識と選び方のポイントをお伝えしていきますね。

 

暗号資産取引所の種類と特徴

 

種類、とタイトルはあっさりにしましたが、実は取引所を分類しようとするといくつかの方法があります。

それぞれの分類方法が理解できれば、取引所の特徴がより深くわかるようになります。

ここから3つの分類に従って取引所の種類を紹介していきます!

 

運営形態による分類

 

中央集権型取引所(CEX)

    • 特定の企業や組織が運営する取引所です。
    • 取引の仲介や資産の管理を取引所が行います。
    • 法定通貨での入出金が可能です。
    • 取引スピードが速く、流動性が高いというメリットがあります。
    • 一方で、取引所の管理リスクやセキュリティリスクがあります。
    代表的なCEX

    ・Binance(バイナンス):世界最大級の取引量を誇る
    ・Coinbase(コインベース):アメリカの大手、初心者向け
    ・bitFlyer(ビットフライヤー):日本国内で人気
    ・Bybit(バイビット):デリバティブ取引が豊富

     

    ※デリバティブ取引:
    株式や債券、通貨、商品(原油や金など)といった原資産から派生した金融商品(デリバティブ)を取引すること。

    分散型取引所(DEX)

    • ブロックチェーン技術を活用し、ユーザー同士が直接取引する取引所です。
    • 仲介者がいないため、セキュリティリスクが低いというメリットがあります。
    • 匿名での取引が可能です。
    • 一方で、取引スピードが遅く、流動性が低いというデメリットがあります。
    代表的なDEX

    ・Uniswap(ユニスワップ):Ethereum上の代表的なDEX
    ・SushiSwap(スシスワップ):流動性マイニングが可能
    ・PancakeSwap(パンケーキスワップ):Binance Smart Chain上で人気

     

    ※流動性マイニング(Liquidity Mining):

    分散型金融(DeFi)プラットフォームで、ユーザーが自身の暗号資産を特定のプールに預け入れ、流動性を提供する代わりに報酬を得る仕組みのこと。

     

    取引形式による分類

     

    販売所

    • 取引所が保有する暗号資産を、ユーザーに直接販売する形式です。
    • 操作が簡単で初心者向けですが、スプレッド(売買価格の差)が広いため、手数料が割高になる傾向があります。

     

    取引所(板取引)

    • ユーザー同士が板取引(売買注文を一覧で表示)で取引する形式です。
    • ユーザーは希望する価格で注文を出し、条件が合致すれば取引が成立します。
    • 手数料が比較的安いですが、ある程度の取引経験が必要です。

     

    所在地による分類

     

    国内取引所

    • 日本の法律に基づいて運営されている取引所です。
    • 金融庁の認可を受けており、セキュリティが比較的高いです。
    • 日本語サポートが充実しており、初心者でも安心です。
    • 取扱通貨が海外取引所に比べて少ない傾向があります。

     

    海外取引所

    • 海外の法律に基づいて運営されている取引所です。
    • 取扱通貨が豊富で、マイナーな通貨も取引できます。
    • レバレッジ取引など、高度な取引機能が充実しています。
    • 日本語サポートが不十分な場合があり、セキュリティ面も注意が必要です。

     

    これらの分類方法を組み合わせることで、詳細な取引所の特徴を把握することができます。

    例えば、「国内CEXの販売所」や「海外DEXの取引所」といったように分類することができますよね。

    取引所を選ぶ際には、まずはこれらの分類方法を参考に、自分の投資スタイルや経験、リスク許容度などに合わせて、最適な取引所を選ぶようにすると良いですね。

     

    取引所選びの重要ポイント

     

    さて、さっそく取引所を選びたいところではありますが、具体的にどんなポイントを見て取引所を選べばいいのか。

    その基準わかれば迷いも減りますよね。

    ここからは、暗号資産取引所を選ぶ際に必ずチェックしておきたい重要ポイントを詳しく解説していきます!

     

    セキュリティの高さ

     

    暗号資産はデジタルデータであるため、ハッキングのリスクが常に存在します。

    過去には大手取引所がハッキング被害に遭い、多額の暗号資産が流出した事例も発生しています。

    そのため、取引所のセキュリティ対策は最優先で確認すべき項目です。

     

    • 過去のハッキング被害の有無

    過去にハッキング被害に遭っていないか、また、被害に遭った場合にどのような対応を行ったかを確認します。

    • 2段階認証(2FA)

    ログインや出金時に2段階認証を設定できるか確認しましょう。

    2段階認証を設定することで、第三者による不正アクセスを防ぐことができます。

    • コールドウォレット

    暗号資産をインターネットから隔離されたコールドウォレットで保管しているかチェック。

    コールドウォレットなら、ハッキングのリスクを大幅に低減できます。

     

    取引手数料

     

    取引手数料は取引のたびに発生するコストです。

    手数料が高いと利益が圧迫されてしまうため、できるだけ手数料が低い取引所を選んで賢い取引を目指します!

    取引回数を減らしたり、スプレッドが狭い時間帯や取引量の多い仮想通貨を選んだり、手数料割引キャンペーンなどを活用するのも手ですね。

     

    • メイカー・テイカー手数料

    取引方法によって手数料が異なる場合があります。

    メイカー手数料は、指値注文で取引を成立させた場合に発生し、テイカー手数料は、成行注文で取引を成立させた場合に発生します。

    ※指値注文:希望する特定の価格を指定して売買する注文方法。

    ※成行注文:その時点の市場価格で即座に売買する注文方法。

    • 入出金手数料

    暗号資産や日本円の入出金時に発生する手数料も確認しましょう。

    手数料が高すぎると、頻繁な入出金がしにくくなります。

     

    手数料ではないけれど…スプレッドとは

    暗号資産の「買値」と「売値」の差のこと。
    販売所形式の取引では、このスプレッドが実質的な取引手数料となります。
    スプレッドが狭いほど取引コストは低くなり、広いほど高くなります。
    市場の変動や取引量によってスプレッドの幅は変化するため、取引前に必ず確認すること!

     

    取引量と流動性

     

    取引量が多い取引所は、流動性が高く、希望する価格でスムーズに取引を成立させることができます。

    取引量が少ないと、希望する価格で取引できなかったり、取引が成立するまでに時間がかかったりする場合があります。

     

    • 取引板(オーダーブック)の厚み

    取引板に表示される注文数が多いほど、流動性が高いと言えます。

    取引板が薄いと、価格が大きく変動しやすくなります。

     

    サポートの充実度

     

    暗号資産取引は、初心者にとって分からないことが多いものです。

    サポート体制が充実している取引所を選ぶと、それだけで少し安心して取引を行うことができます。

     

    • 日本語対応

    日本語に対応しているか、日本語でのサポートを受けられるかを確認しましょう。

    一気に安心感が出ます!

    • 迅速なカスタマーサポート

    問い合わせに迅速に対応してくれるか、24時間体制でサポートを提供しているかなどを確認しておきます。

     

    取り扱い通貨の種類

     

    取引所によって取り扱っている暗号資産の種類は異なります。

    自分が取引したい暗号資産が上場しているか、また、今後上場予定の暗号資産があるかなどを確認しましょう。

     

    • 新規トークンの上場スピード

    新しい暗号資産が上場するスピードが速い取引所は、より多くの取引機会を提供してくれるということです。

    • レンディングやステーキング

    暗号資産を保有して利益を得たい場合は、レンディングやステーキングサービスに対応しているかもチェックです。

    ※レンディング:保有する暗号資産を貸し出して利息を得るサービス。

    ※ステーキング:暗号資産を保有し、ネットワークの検証に協力して報酬を得るサービス。

     

    以上のポイントを総合的に判断し、自分の投資スタイルやニーズに合った暗号資産取引所を選んでいきましょう。

     

    暗号資産取引の基礎知識

     

    暗号資産取引の世界には、様々な取引方法が存在します。

    その中でも特に基本となるのが「現物取引」「信用取引(レバレッジ取引)」「先物取引」「ステーキング」の4つです。

    ステーキングについては先ほど少し触れましたが、ここでもう少し詳しく説明します。

     

    現物取引

     

    手元にある資金で暗号資産を直接売買する最もシンプルな方法です。

    購入した暗号資産は自分のウォレットに保管され、価格が上がれば売却して利益を得ます。

    初心者にも理解しやすく、リスクも比較的低いと言えます。

    ただし、価格が下がると損失を被る可能性があり、レバレッジをかけられないため大きな利益を得るには元手が必要です。

     

    信用取引(レバレッジ取引)

     

    取引所から資金を借りて、手持ち資金よりも大きな金額の取引を行う方法です。

    レバレッジをかけることで、小さな価格変動でも大きな利益を狙えますが、損失もレバレッジ倍率に応じて大きくなるため、リスク管理がかなり重要です。

    証拠金維持率を下回ると、強制的に決済されるロスカットのリスクもあります。

     

    先物取引

     

    将来の特定の期日に、特定の価格で暗号資産を売買する契約を結ぶ取引です。

    価格が上がる(ロング)と予測する場合も、下がる(ショート)と予測する場合も利益を狙えます。

    レバレッジをかけて取引できるため、大きな利益を狙えますが、リスクも高くなります。

    満期日には自動的に決済されるため、長期保有には向いていません。

     

    ステーキング

     

    特定の暗号資産を保有し、ブロックチェーンネットワークの検証作業に協力することで報酬を得る方法です。

    PoS(Proof of Stake)というコンセンサスアルゴリズムを採用している暗号資産で利用できます。

    預け入れた暗号資産は、ネットワークのセキュリティ向上に貢献し、その対価として報酬を得ます。

    ただし、預け入れた暗号資産が一定期間ロックされる場合があるため注意が必要です。

     

    初心者はまず基本の「現物取引」から始めるのが良いでしょう。

    徐々に自分の投資目標やリスク許容度に合わせて、取引方法を選択していけるようになるはずです。

    まとめ

     

    暗号資産取引所を選ぶ際に見るべきポイントはわかってきましたか?

    セキュリティ、手数料、取引量、サポート、取り扱いのある暗号資産など……。

    最初は「知名度のあるCEX」で始め、慣れてきたら「DEX」も試してみるのがオススメです。

    どんな取引所を選ぶかで取引体験が大きく変わってくるので、色々な角度から考えてみてくださいね。

     

     

     

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